2050年ゼロエミッションに向けたロードマップ - CO2可視化削減プラットフォーム「EcoNiPass」情報サイト
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2050年ゼロエミッションに向けたロードマップ

■AIによる記事の要約

 世界では2050年ネットゼロ達成に向け規制が強化され、EUのEUDRや日本のカーボンニュートラル政策により、企業にはサプライチェーン全体の環境データ管理が求められています。企業は短期の省エネ、中期の循環経済対応、長期のScope1〜3統合管理へ段階的に取り組む必要があります。EcoNiPassはエネルギー・排出データの一元管理により報告業務を効率化し、脱炭素ロードマップの実行を支援する基盤として有効です。

 世界中で「2050年までに温室効果ガス(GHG)実質ゼロ(ネットゼロ)」をめざす動きが加速しています。特に、グローバルなサプライチェーンを持つ企業に対しては、資源や排出、環境データを可視化・管理し、即座に対応できる体制が要求される時代です。こうした変化の背景には、消費者・投資家の環境意識の高まりだけでなく、輸出・調達の規制強化、炭素価格制度の整備なども挙げられます。企業は単なる「環境への配慮」ではなく、戦略として脱炭素を捉え直す必要があります。

EUの規制(EUDRなど)

 欧州連合(EU)では、2023年に採択された「EU森林破壊防止規則(EUDR:EU Deforestation Regulation)」により、木材・コーヒー・カカオ・ゴム・大豆・牛肉など、森林破壊のリスクがある原材料をEU域内に輸入・販売する際、企業に「森林破壊に関与していないこと」を証明する義務が課されています。
 2025年12月30日から大規模事業者を対象に、2026年6月30日から中小事業者にも適用される予定です【出典:林野庁「EU森林破壊防止規則(EUDR)の概要」】。
 対象事業者は、製品の原産地情報・サプライチェーン経路・土地利用履歴などをトレーサブルに把握し、報告書として提出する必要があります。この規制は単なる環境対策ではなく、グローバル調達戦略の前提条件となりつつあります。日本企業にとっても、EU向け輸出製品や原材料調達の透明化対応が急務です。

日本の政策目標

 日本では、2020年10月に政府が「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、経済産業省が中心となって「グリーン成長戦略」を策定しました【出典:経済産業省「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」】。この戦略では、再生可能エネルギーの主力電源化、水素・アンモニアの導入、カーボンリサイクルやCCUS(CO₂回収・利用・貯留)の実装など、産業構造全体の転換を掲げています。
 また、日本の温室効果ガス(GHG)排出量を2030年度までに2013年度比46%削減する中期目標を定め、電力・運輸・製造・建築といった主要分野での省エネ・脱炭素化を推進中です【出典:環境省「地球温暖化対策計画(2023年改訂)」】。
 さらに、外務省の調査によると、2024年時点で全国の自治体のうち**約70%以上(670自治体超)**が「ゼロカーボンシティ」を宣言しており、地域レベルでも脱炭素の取り組みが進展しています【出典:外務省「ゼロカーボンシティ宣言自治体一覧」】。
 このように、国際的な規制強化と国内政策が相互に連動する中、企業は「グローバル基準の環境対応」を前提とした経営戦略を早期に構築することが求められています。

 2050年カーボンニュートラル実現に向け、企業は段階的に取り組みを進めることが求められています。経済産業省の「グリーン成長戦略」や環境省の「地域脱炭素ロードマップ」でも、短期・中期・長期に分けたアプローチが推奨されています【出典:経済産業省】【出典:環境省】。

短期:省エネ・排出削減


まず取り組むべきは、自社の事業所・工場・オフィスにおける省エネと排出削減です。具体的には、高効率機器への更新、設備運用の最適化、空調・照明の自動制御、省エネ診断の実施などが挙げられます。また、電力の再エネ化も重要で、再生可能エネルギー由来電力の調達(PPA・非化石証書利用など)を進めることで、Scope1・2排出削減が可能となります。

中期:循環経済対応

 次のステップでは、脱炭素と資源循環を両立する「循環型ビジネスモデル」への転換が求められます。製品設計段階から再利用・リサイクルを想定した設計に切り替えるほか、廃棄物量・再資源化率をデータで管理し、サプライチェーン全体で資源投入を最適化します。環境省の報告では、リユース・リサイクル・省資源化を統合的に進め1境省「令和5年版環境白書」】。

長期:サプライチェーン全体管理

 最終的には、Scope1〜3の排出量を統合的に把握し、調達から製造・物流・販売・回収・再利用に至る全体の最適化を図る必要があります。特に間接排出(Scope3)は全体の7〜8割を占めるとされ、データ連携とデジタル基盤の整備が鍵です。AIやIoTを活用してデータをリアルタイムで収集・分析し、経営指標として脱炭素を組み込む体制を構築することが、持続可能な企業経営への第一歩となります

 EcoNiPass(エコニパス)は、企業が脱炭素ロードマップを現実的に進めるための「データ基盤」として活用できるプラットフォームです。各拠点・設備の電力・ガス・水道といったエネルギーデータを自動収集し、CO₂排出量(Scope1〜3)を一元的に管理できる仕組みを備えています。
これにより、従来は部門ごとに散在していた集計作業を効率化し、環境データを「経営判断に活かせる形式」で蓄積できます。

 また、省エネ法対応オプションでは、報告書作成に必要なデータ抽出・フォーマット整形を自動化でき、定期報告業務の負荷を大幅に軽減します。さらに、外部サービスとのWeb API連携に対応しているため、電力会社のWeb明細データを自動的に取り込み、排出量管理をより正確かつ継続的に行うことが可能です。

 これらの仕組みにより、EcoNiPassは「見える化」に留まらず、削減施策の検討・検証・改善サイクルを支える“伴走型の管理基盤”として機能します。ゼロエミッションを目指す企業にとって、データの一元化と報告業務の効率化は、その第一歩となります。

 2050年ネットゼロの実現へ向けて、企業には規制対応と市場対応の両面から戦略を構築することが求められています。短期の省エネ、中期の循環経済対応、長期のサプライチェーン統合――これらを段階的に実施することで脱炭素と資源循環の両立が可能です。そして、その実行を支えるのがデータの可視化と管理基盤です。EcoNiPassのようなツールを導入し、ロードマップを描くだけでなく、確実に実行へと移す体制を整えることが、勝ち残る企業の条件となっています。

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